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ネクタイを解かれてシャツのボタンをゆっくりと外される。
その手つきからは優しい行為しか想像できない。
冷たい外気にさらされ胸の突起が硬く立ち上がるのを感じ、羞恥心から瞳を閉じた。
「きれいだね・・・真っ白な野原に桜の花が咲いているみたいだ」
「何・・・馬鹿言ってる」
「本気だよ。僕は昴のボーンチャイナのような肌に酔っているんだ」
「そんなの気の迷いだ」
「そんなことないさ。君の肌は甘いよ・・・」
鎖骨の辺りを舌でぺろっと舐められる。
「あっ」
「うん。甘い・・・」
甘い笑顔で耳元に囁く。
そんな睦言すらも心と身体をちりちりと燃え立たせ、次第にサニーサイドが望むままの痴態をさらしてしまう。
「どうしてほしいの?」
あくまでも余裕のある声。
悔しい。
悔しいのに蕩け始めた身体は我慢できない。
「どうにでも・・・しろっ」
「じゃあ、好きなようにさせてもらうよ」
そう言うなり、彼の指が胸の突起を摘み扱くように引っ張られる。
「い、痛い」
痛みに悲鳴を上げてもサニーサイドはやめず、執拗に膨らみのほとんどない胸の突起だけを弄り続ける。
「いや・・・いた、い・・・あ」
もがこうにも僕の身体の上にはサニーサイドの身体があってびくともしない。
「あ、でた」
やっと指が離れる。
長く触られすぎていたせいか突起がじんじんと痺れている。
「見てごらん」
そう言われ、恐る恐る自分の身体に目をやると、突起にちょこんと白い液体が溢れている。
「何?」
「母乳だよ」
「え」
「母性本能の強い子は妊娠していなくても出るんだって」
サニーサイドは指で白い液体を掬い上げ、僕の口元にもってきた。
「舐めてみる?」
好奇心に駆られ、指を唇で吸い、味わった。
ごく少量ということもあり味というほどの味はない。
「昴は母性本能強そうだから出るんじゃないかなと思っていたよ」
サニーサイドが自慢げに言う。
「母性本能が強い?・・・僕が?」
「あぁ、将来はいい母親になると思うよ」
「そんな・・・子を生せないことくらい知ってるだろう」
胸の膨らみもほとんどない女性として完全ではないこの身体。
「別に自分の子どもを育てるだけが母親じゃないさ」
確かにそうなのかもしれない。
アメリカでは里子をもらうことも珍しくない。
「昴はいつか・・・いい母親になるよ」
同じ言葉を繰り返したサニーサイドに
「父親は貴方で?」
戯れでそんな言葉を発した。。
サニーサイドはいかにも楽しそうに笑い、「それもいいかもね」とウィンクしてきた。
「ところで・・・」
「何だ」
「続きをしてもいいかい?」
そう言われ、情事の途中だったことを思い出す。
肯定の言葉の代わりに瞳を閉じ、身体の力を抜いた。
唇にそっとキスが落され、行為が再開される。
甘い快楽の波に呑まれゆくなかで、自分が知る限り発言の真意が最も分かりにくい男の先ほどの言葉は、
本気だったのだろうかと考えたが、すぐに何も考えられなくなった。
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